本記事は次回の原稿更新時に巻末に差し込むコラムです
【巻末コラム】100年後のあなたへ、愛を込めて。
「成功って、一体なんだろう?」
これまでの人生で、私は何度もこの問いを自分に投げかけてきました。ある時は「たくさん稼ぐこと」だったり、またある時は「社会的に認められること」だったり。その時々の環境や立場で、私の「成功の定義」は変わっては消え、変わっては消えを繰り返してきました。
この『福岡おもしろお仕事図鑑』を作り上げ、32名の素晴らしいプロフェッショナルの皆さんの生き様に触れ、それを一冊の形に残すことができた今。探求学習の基盤をつくるために、学校や図書館へ寄贈する活動を続けていく中で、私の心の中に、今までで一番新しくて、一番小さくて、だけど絶対に揺るがない「ひとつの答え」がポツンと浮かび上がってきました。
それは、今から100年後の未来の景色でした。
100年後。
2126年
私を含めて、この本に関わってくださった素晴らしい仕事人の皆さんも、全員がもうこの世にはいません。
そんな遠い未来のある日、どこかの図書館か、あるいは誰かの家の本棚の片隅で、一人の子どもが、あるいは大人が、この本を偶然手に取る。
もしくは、もし、まだAmazonがあったら。画面の向こうにいる誰かがこの本を見つけて、KDPオンデマンドでぽちっと発注してくれるかもしれない。
100年前の原稿データが新しい紙の本になってその人の手元に届き、ページをパラパラと気まぐれにめくっている。
ある時、この本を読んでくださった方のAmazonのレビューを見てハッと気づいたことがあります。
この本に登場する方々全員、全てのインタビューの中で、誰一人として『あの時こうすればよかった』とか『自分なんて』という、自分の人生や自分自身を否定するような発言が一言もなかったこと。
その生き様から溢れるエネルギーに、100年後の未来の誰かが触れて、
「へぇーっ、100年前の福岡には、こんな面白い大人がいたんだな」
って、ただ一言、呟いてくれたとしたら。
そんな瞬間が未来に訪れたら、「私の人生、大成功」です。
ただただ、100年前に、一生懸命に自分の人生を開拓し、誰かを喜ばせようと命を燃やした人たちが、確かにここにいたということ。そのバトンが、時を超えて、見知らぬ誰かの心を「へぇーっ!」と一瞬でも躍らせること。
本を作るということは、未来へ宛てたタイムカプセルを埋めるようなものです。
あとづけ、意味づけになりますが、私は、この本を通じて、100年後のあなたに「生きるって面白いよ」というメッセージを手渡したいのかもしれません。
だけど同時に、こうも思いました。
自分の人生が本当に「成功だったか」なんて、自分が生きている間にはわからない。だとしたら、その大成功に向かって動き続けていること自体が、すでに「成功」なんじゃないかって。だから私の人生はいつでも「大成功」なんだ。
私はおそらく一生、この本を作り続けていくと思います。
そんな、私の「ライフワーク」ともいえる仕事にさせてくださった出演者の皆様、応援してくださる全ての皆様に、心から感謝申し上げます。
みんなでまいた小さな種が、100年後のあなたの未来を、ほんの少しでも笑顔にできますように。
そんな愛の循環を信じて、私はこれからも、誇りを持って種をまき続けます。
宮田えみ
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